筑波大学 知的コミュニティ基盤研究センターでは,年に一度,情報メディアや情報技術に関連するテーマを設定し,シンポジウムを開催しております. 本年度は「Cloud&Crowdによるナレッジコミュニティ新時代」をテーマにシンポジウムを開催いたします.
これまで,人類による知的コミュニティの形成は,その時代に利用可能な技術に大きく影響されてきた. 特に,近年の情報ネットワーク技術の発展は,これまでは実現不可能であった新しいタイプの知的コミュニティの構築を可能としている. 本シンポジウムでは,そのような情報ネットワーク技術として,計算機ネットワークの抽象化をこれまでに無いレベルに高めるCloud Computingと,情報ネットワークを通じて,知や力を提供する群衆を表すCrowdという, 近年の重要な二つのキーワードに注目し,それらが知的コミュニティのありかたに及ぼす影響について議論することを目的とする.それぞれの分野において活躍するアクティブな研究者を招聘し,Cloud Computingの研究を進める視点と, 情報検索技術等におけるCrowdの利用について研究を進める視点を含むさまざまな角度から,これらが可能にする新しい知的コミュニティについて議論を行う.
1991年東京工業大学工学部情報工学科卒業.同年,日本電信電話(株)入社.2000〜2001年ワシントン州立大学客員研究員.博士(工学).NTT サイバースペース研究所 主幹研究員(特別研究員). これまでデータベース管理システム,XMLデータベース・ストリームなどの研究開発に従事.現在は,知識発見のための分散データ処理,ソーシャルネットワークに関する研究開発に取り組んでいる.2004年 情報処理学会山下記念賞受賞.2008年日本データベース学会上林奨励賞受賞.
「Crowdの力を利用した情報理解技術」京都大学大学院情報学研究科特定准教授.2004年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程 修了.情報通信研究機構専攻研究員を経て、現職.ウェブサーチとインタラクション,ライフログ,ユーザーインタフェース,エンターテイメントコンピューティングなどの研究 に従事.
本パネルでは,Cloud&Crowdに関する研究者と多様なナレッジコミュニティに関する研究者により,今後のナレッジコミュニティの変化に関して議論を行う.
13:30-13:35 | 開会の挨拶 筑波大学図書館情報メディア系 植松貞夫系長 |
13:35-14:20 | 招待講演 鬼塚 真氏
「Cloud Computing研究最前線」 |
14:20-15:05 | 招待講演 中村 聡史氏
「Crowdの力を利用した情報理解技術」 |
15:05-15:10 | 休憩 |
15:10-15:35 | パネル「Cloud&Crowdはナレッジコミュニティをどう変えるか」 |
15:35-15:50 | 休憩 |
15:50-16:50 | 知的コミュニティ基盤研究センター 成果報告と今後の展望
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16:50- | 閉会の挨拶 筑波大学知的コミュニティ基盤研究センター 田中和世センター長 |